ブックタイトルツムラグループ コーポレートレポート 2014

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ツムラグループ コーポレートレポート 2014

漢方とは 漢方医学は、中国を起源とする日本の伝統医学です。5 ?6世紀以降に、中国から直接あるいは朝鮮半島経由で伝来した医学が、その後1,400年以上かけて日本で独自の発展を遂げたものです。中国起源の伝統医学は、中国では「中医学」、韓国では「韓医学」と呼ばれており、起源は同じながら、漢方医学とは異なった医学体系を形成しています。また、それぞれの医学で処方される薬剤は、漢方医学では漢方薬、中医学では中薬・中成薬、韓医学では韓薬と呼ばれています。  歴史を遡れば、漢方医学という呼称は江戸時代まで存在しませんでした。しかし江戸中期に、従来の医学とは体系の異なるオランダ医学が伝来し、オランダを漢字で表記した、和蘭・阿蘭陀の略記蘭の字を用いて「蘭方」と呼びました。こうしたことから両者を区別する必要性が生じ、従来の医学の主な古典が著されたのが漢の時代であったことから漢の字を当て、「漢方」という呼称が使われるようになりました。漢方医学■ 漢方医学の起源漢方医学韓医学中医学オランダ中国起源の伝統医学蘭 方 漢方医学の重要な概念として「証※」があります。虚実・寒熱などの概念によって、健康な状態からの偏りを把握し、「証」を決定します。虚実は、邪気と精気(生気)の盛衰を示す概念で、邪気が盛んな状態を実、精気が不足した状態を虚と定義します。実は発汗がなく、動作が活発などの症状を呈するのに対して、虚は動作が緩慢で、立ちくらみ、食欲不振、息切れなど 西洋医学と漢方医学は、さまざまな点で異なります。まず、第一に挙げられるのは、両者の基盤に由来する違いです。西洋医学が科学的、理論的であるのに対し、漢方医学は哲学的、経験的な性格を帯びています。また、西洋医学では分析的な手法・見方により最終的に病巣を局所化していくのに対し、漢方医学は心身一如、つまり心と身体を総合的に捉え、身体の全体的なバランスを整えていきます。漢方医学には、患者様個々に異なる病態を、心身両面から総合的に捉え、治療する全人的医療の考え方が内包されており、それゆえに「個の医学」と呼ばれることもあります。 民間薬とは、古くから民間に言い伝えられ、利用されている薬草などを指します。茶、ヨモギ、ハトムギなど、身近で広く知られているものが少なくありませんが、漢方薬と民間薬はさまざまな点で異なります。民間薬が一般的に民間伝承や本草書に基づく経験にの症状が見られます。寒熱は病気の性質を表す概念で、身体の一部あるいは全体に熱感や発赤などを伴う場合が熱、悪寒や冷えなどを伴う場合が寒です。熱は顔面紅潮や発汗、口渇などを呈するのに対して、寒は顔面が青白く、口渇がなく、手足が冷たいのが一般的です。 西洋医学で使用される薬は、基本的に合成品で成分は単一です。一方、漢方薬は天然品である生薬を組み合わせて用いるため、成分は複数です。多成分であるため、作用機序を解明しづらいものの、その解明に向けて研究を重ねています。漢方医学の基本概念西洋医学との違い民間薬との違い※ 証 : 漢方医学特有の診察方法を用いて総合的に見極めた診断結果自然科学西洋医学単一成分分析的総合的全体的経験的哲学的天然品局所的理論的科学的合成品漢方医学個の医学古代中国の哲学思想+ 臨床経験多成分頼り、効果は漠然としているのに対し、漢方薬は、たとえ用法が経験的であっても、医書に記載された理論に裏づけられており効果が期待できます。また、多くの民間薬は1つの生薬で構成されています。コーポレートレポート 2014