ツムラグループ コーポレートレポート 2016
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ツムラグループの主要拠点における栽培契約は、農林水産省が推進する6次産業化を見据え、原料生薬の栽培・収穫だけではなく、加工・販売を含めた一元的な内容で締結をしています。これにより生産者は3つの産業の利益を得る6次産業の経営モデルを実践しています。また、ツムラ生薬GACPで管理する基準・規則に則り生薬栽培を実施することで、医薬品の原料としての条件を満たす、安全な生薬を安定確保しています。特集2では、原料生薬の安定調達を通じた社会と企業の共通価値創造に向けた活動を紹介します。農事組合法人「ヒューマンライフ土佐」は1990年に設立し現在460名の組合員が三島柴サイ胡コを中心に、山サン椒ショウ、枳キ実ジツを生産し加工調製を行っています。柴胡の収穫は12月から1月末にかけての収穫となり冬の大きな収入源となっております。また山椒、枳実は真夏の猛暑の中の収穫ですが多くの作業員の方を動員して収穫をしています。これもツムラとの契約栽培という安定した収入を得られる強みもあり、高齢の方も元気いっぱいがんばっています。わたしたちが育てた生薬が漢方薬となり病気治療に貢献していると思うと、やりがいを感じると同時に生薬の栽培や、加工、調製作業の工程において安心安全な生薬を納入すると言う大きな責務もあります。当組合においても、若い新規就農者もいますが高齢化の波は避けて通れない問題で今後、栽培面積や出荷量をどのように安定させ継続して行くかが大きな課題でもあります。ツムラとの協働の森づくり「土佐ツムラの森」事業通じて将来、学生たちが何らかの形で生薬に携わってくれることを期待しています。高知県越お知ち町の農事組合法人「ヒューマンライフ土佐」は、1990年に設立され、1992年から漢方薬の原料となる生薬の契約栽培が開始されている国内契約栽培主要拠点のひとつです。主に抑ヨク肝カン散サンや大ダイ建ケン中チュウ湯トウの原料となる柴サイ胡コや山サン椒ショウなどの生薬の栽培・収穫から加工、当社への販売までを手がけており3つの産業の利益を得る「6次産業※」の先駆けとなる経営モデルを実践しています。高知県では、温暖湿潤な気候に加え複雑な地形条件を有しているため、古くからさまざまな生薬が栽培されてきました。ヒューマンライフ土佐はこのような経験的な知識や技術をできる限り可視化し、生産者間で共有して収量を上げています。収量を上げれば収入も増えるなど生産者の安定収益につながります。生薬の栽培は医薬品の原料としての基準を満たすなどの条件をクリアし、一度軌道にのれば、品種により日常の作業は相対的に軽く、高齢者でも参画できます。越知町では生薬の契約栽培面積が年を追って増加しており、生産者の収益の安定化により若者の農業従事者が増え、高齢者が農業技術を伝承するという一次産業本来の事業継続サイクルが再開しています。またこれは、耕作放棄地の拡大防止にもつながっています。※ 6次産業:薬用作物の栽培(1次産業)× 生薬への加工(2次産業)× 生薬の販売(3次産業)コーポレートレポート 201619

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