ツムラグループ コーポレートレポート 2016
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当社が「漢方医学の普及」を目標に活動を開始した当時、西洋医学が主体で漢方製剤も使用している医師に処方理由を質問したところ、「西洋薬で治療がうまくいかない疾患に効果を発揮したから」という回答がほとんどでした。そこで、新薬治療で難渋している疾患で、医療用漢方製剤が特異的に効果を発揮する疾患に的を絞った情報提供を展開してきました。とくに、大学病院、臨床研修指定病院の医師にはその科学的根拠となるエビデンスに基学生時代に漢方医学を学ぶ機会がなかった医師などを対象に、漢方医学を段階的に学ぶ場として「入門セミナー」「フォローアップセミナー」「ステップアップセミナー」を開催しています。これらのセミナーは、医師が漢方医学の体系的な知識を学ぶ場であるとともに、医師同士の熱心な議論の場にもなっています。2016年3月末までに、入門セミナーには約4万8千名、フォローアップセミナーには約3千5百名、ステップアップセミナーには約2万2千名の医師が参加されました。また、漢方製剤は女性特有の疾患にも広く期待が寄せられており、女性専づく情報提供を行っています。漢方のエビデンス構築の進展や大学医学教育に漢方が導入されたことにより、漢方を理解する医師が増加してきました。漢方治療は同じ病名であってもすべてに同じ漢方薬が処方される訳ではありません。患者様一人ひ とりに合った漢方薬を提案していただけることを目指して、複数の有効な漢方薬を提案する活動などを実施しています。門外来を担当している女性医師を対象としたセミナーも開催しています。近年、薬剤師・看護師などそれぞれの医療職種が役割分担を見直し、個々の専門性を高め、そのうえで幅広く連携したチーム医療がますます重要になってきています。 そのような薬剤師・看護師が漢方の情報を求めるニーズの高まりに応じて、薬学系・看護学会系での「漢方ラン チョンセミナー」や、薬剤師・看護師のための「漢方医学セミナー」を開催するなど、継続的な情報提供活動を行っています。当社の医療用漢方製剤は、1976年に33処方が薬価基準に収載されました。その後、段階的に収載処方数が増え1987年には129処方となり、現在に至っています。薬価基準収載以降、医療用漢方製剤の売上は着実に伸長、1991年度には約1,000億円に達しました。そのような中、当時の主力製品であった小ショウサイコトウ柴胡湯に副作用問題が発生。安全性を不安視する声が広がり、医療用漢方製剤全体の売上が低迷しました。この背景として、漢方製剤にも副作用はあるということが、医療現場で十分に認識されていなかったことなどが考えられます。漢方製剤の普及が進む一方で、漢方医学的な診断や有効性・安全性を含めた「漢方医学」そのものが、医療現場や国民の皆様に十分に浸透していなかったことが一因でした。その後、それまでの営業方針を大きく転換し1997年度から「漢方医学の確立」、2004年度から「育薬」をスタートさせるなど、さまざまな施策を実行してきました。2015年度の実績は1,900万本を超えました。コーポレートレポート 201639

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