自然と健康を科学する 漢方のツムラ

―加工・製造―生薬を育てるだけではなく、収穫したその地で加工、製造する。農家の皆さんとツムラの新たな取り組みが始まっています。

生薬を育てるだけではなく、収穫したその地で加工、製造する。農家の皆さんとツムラの新たな取り組みが始まっています。

あさぎり薬草合同会社

西 正守さん

あさぎり薬草合同会社 社長

福田 圭吾さん

新たな薬草加工所の誕生

熊本県南部に位置するあさぎり町。たばこ、い草、水稲などの栽培が盛んな、豊かな農業地帯です。
冬に種まきや収穫を行うミシマサイコは農閑期を活かせるということで、2007年からツムラとの契約栽培が始まりました。
そして、2017年夏、新たに「あさぎり町薬草加工所」が完成。延床面積962.5㎡のクリーンな作業場では、あさぎり町を含む人吉・球磨地区でとれる生薬の収穫後の加工調製や、石岡センターへの出荷までの一時保管などが行われています。

産地で稼働する生薬工場

「あさぎり町薬草加工所」の大きな特徴は、「カンキョウ(乾姜)」を作るための設備を持つ工場であること。
カンキョウとは、蒸して乾燥させたショウガで、生のまま使う「ショウキョウ(生姜)」と共に漢方薬に欠かせない生薬です。
熊本県は、もともと食用のショウガの生産が盛んな土地。あさぎり町では、生薬ショウガ栽培の本格化に向けて動き出しています。

時間と手間を惜しまない

カンキョウづくりは、手間と時間をかけて行います。まずは、ショウガを洗浄。次に皮ごと9時間じっくりと蒸し上げた後、乾燥機で48時間かけてゆっくりと水分を取り除きます。
乾燥して約10分の1の重さになったショウガは、「回転調整機」と呼ばれる機械で余分な皮などを除去。さらに手作業で選別を行い、ようやく漢方の原料として出荷できるようになります。
「ここで加工した生薬が漢方薬になり、それを服用された方が健康になること——その期待がやりがいにつながります。」 

若い世代の参加で活気が生まれる

「生薬栽培を始めた時には高齢の農家も多かったのですが、現在では50歳以下が70名。若い世代が積極的に作付面積を増やしており、増産の原動力となっています。」
栽培から加工までを行う新たな体制が整ったことで、カンキョウの時期以外にも加工所を活かせる生薬を検討中。施設を活かし、より安定した供給を目指すなど、町全体が活気に溢れています。

笑顔でつくる生薬を届けたい

加工設備の他にも、ミシマサイコの洗浄設備や生薬の保管室なども併設される「あさぎり町薬草加工所」 には、様々な人々が訪れます。
収穫した生薬を持ち込み洗浄する人、来年度の作付けを申し込む人、新たな生産農家として契約する人など、皆が声をかけあい、笑顔で帰っていきます。
「栽培方法については講習会も行っていますが、わからないことはいつでも気軽に聞いてもらっています。気楽に話せる雰囲気があることが一番いいんじゃないかなと思います。」
たくさんの笑顔によって作られる生薬が、ツムラの漢方薬となっているのです。

安心・安全を、人から人へ。~加工・製造~