腫れや熱をともなう関節痛や筋肉痛に
漢方では、体の中や関節に「水(すい)」※が停滞すると、体や関節が冷えて痛みが起きると考えます。「薏苡仁湯」は、体にたまった水分をさばき、痛みを取る作用があり、腫れて熱をもっているような関節痛や筋肉痛、神経痛などに用いられます。関節リウマチの関節痛、筋肉痛などにも使われます。体力は中くらいの人に向くとされます。
- 「気・血・水」は、不調の原因を探るためのものさしです。
漢方では、私たちの体は「気・血・水」の3つの要素が体内をうまく巡ることによって、健康が維持されていて、これらが不足したり、滞ったり、偏ったりしたときに、不調や病気、障害が起きてくると考えられています。
「水(すい)」:血液以外の体液全般に相当し、水分代謝や免疫システムなどに係わっているものとされています。
配合生薬
麻黄(まおう)、当帰(とうき)、蒼朮(そうじゅつ)、薏苡仁(よくいにん)、桂皮(けいひ)、 芍薬(しゃくやく)、甘草(かんぞう)
出典:「NHKきょうの健康 漢方薬事典 改訂版」 (主婦と生活社)
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