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漢方の概念,診療,処方の方法を
海外の医師にガイダンス |
漢方薬は,「証」という患者の体質に適した処方を行って,初めて効果を発揮する。「証」を見極めるために,望診(顔色や体格,舌などの視診)・聞診(患者の声や喘鳴,体臭や口臭を判断)・問診(患者との会話)・切診(医師の指による脈状の把握,腹部の抵抗や圧痛の把握)のいわゆる四診を行い,患者の体調を診断する。
花輪氏は「西洋医学で,頭痛を『緊張型頭痛』,『片頭痛』などと区別するように,東洋医学では,患者を『証』によって区別する」と語った。その「証」をもとに薬剤を選択するため,同じ疾患でも違った薬剤が選ばれることがあるという。頭痛を例に取ると,嘔気,胃腸衰弱,冷感のある頭痛患者には呉茱萸湯(TJ-31)など,幅広い処方が考えられるとした。
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エビデンスの構築と漢方の概念を融合させた
レスポンダー限定二重盲検試験 |
TJ-31は慢性頭痛に対する改善効果が期待されている漢方薬である。漢方薬の科学的立証は難しいと言われるなか,同研究所長の花輪氏、同研究所臨床研究部の小田口浩氏らは,漢方薬の特性を生かしたプラセボ対照二重盲検試験を試行し,慢性頭痛に対するTJ-31の効果を検討している。ポスターセッションでは,小田口氏が同試験の中間成績を報告し,TJ-31が慢性頭痛に対して有用な薬剤である可能性を明らかにした。
前述したように,漢方薬は「証」で処方を決定する。小田口氏らはこのような漢方の特性を考慮し,TJ-31に適したタイプの患者(レスポンダー)を選別したうえで,プラセボとの無作為二重盲検試験を行う二段階法の検討試験を進めている。
今回報告された対象は,1か月に1回以上の頭痛発作を有する慢性頭痛患者42例。第1ステージのレスポンダー選別試験でレスポンダーと判定された30例のうち27例を, 1か月の休薬後,無作為にTJ-31群(14例)とプラセボ群(13例)に振り分けて,第2ステージのプラセボ対照二重盲検試験を行った。両群とも投与量は7.5g/日,投与期間は12週間である。
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TJ-31群で平均頭痛日数と
発作頓用薬平均服用回数が有意に減少 |
その結果,TJ-31群では,4週間の平均頭痛日数が12.9日から10.3日に有意に減少したほか(P=0.01,図1),トリプタン系薬や非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)など発作頓用薬の平均服用回数も,12.5回から8.7回に有意に減少した(P=0.01,図2)。プラセボ群では,頭痛の日数,発作頓用薬服用回数のいずれも有意な減少は見られなかった。





