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原料生薬栽培・調達について

安全な生薬の安定確保

ツムラの生薬に対する取り組み

漢方製剤を製造するためには良質な原料生薬の確保が必要です。原料生薬とは、植物、動物、鉱物などの薬用部位(根、茎、果実、葉など)を調製加工したものです。
当社は、良質の生薬を選定するために、生薬に関する古文献(本草書)を考証し、その内容を現代の科学レベルに照合し、生薬の基原種(学名)、産地を確定したうえで、外観・官能試験、内部形態学的試験および遺伝子鑑定試験を実施し、さらに理化学試験(成分定量を含む)を併用した総合的な品質評価を行っています。

また、原料生薬の品質評価を的確に行うために、原則刻んだ生薬ではなく原形のまま先行サンプルを入手し、品質検査に適合したものについて、ロットとして品質試験を行い、品質保証された生薬だけを納入しています。
このようにして、確保された良質の原料生薬は、適切な大きさに切裁され、刻み生薬として、また、処方に従い調合されてエキス顆粒製造工程に送られ、高品質な漢方製剤に生まれ変わります。

※ 調製加工:収穫された生薬の乾燥・蒸し・加工などを行う

当社で使用している生薬・種類

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原料生薬の調達・物流体制

漢方製剤の原料となる生薬を中国から約80%、日本で約15%、ラオスなどから約5%調達しています。 安全な生薬の安定確保のために、漢方製剤の長期的な需要予測に基づき、国内外での生薬栽培地の拡大、加工(調製加工および選別加工)・品質管理・保管能力の強化を目指して、中長期的な計画を立案しています。
中国各地の生薬生産農家、産地会社などを通じて調達された原料生薬は、主に深圳津村薬業有限公司(以下、深圳津村)に集められ、異物や不良品を除去するなどの選別加工が行われます。
さらに残留農薬・微生物・重金属などの安全性に関わる試験と理化学試験を実施し、日本と同等のチェックを経て、当社が定めた品質基準をクリアした原料生薬だけが上海津村製薬有限公司(以下、上海津村)や石岡センター(茨城県)に送られます。また、日本やラオスにおいて調達された原料生薬は、石岡センターにおいて選別加工と品質試験が行われます。

※ 選別加工:調製加工された生薬の異物除去・最終チェックを行う

原料生薬栽培から製造までの主要な流れ

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自社管理圃場の拡大

自社管理圃場とは、当社が直接的に栽培指導をすることができ、栽培にかかるコストの把握と原料生薬の購入価格設定が可能な圃場です。LAO TSUMURA CO.,LTD.(以下、ラオツムラ)や夕張ツムラが運営する圃場と、パートナー企業を通じて管理する圃場が含まれます。
自社管理圃場による生薬生産を拡大することにより、原料生薬の価格安定と品質保証強化が実現できます。

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生薬生産の管理

原料生薬が生産地から深圳津村または石岡センターに納入されるまでには、栽培・加工・輸送・保管などの多くの段階があります。当社では各段階における実施時期や条件などの生産履歴情報を記録として残す生薬トレーサビリティ体制を運用しています。この体制に漢方製剤の製造工程、流通過程の履歴情報を合わせ、原料生薬生産地から医療機関までの全工程の履歴情報の追跡・遡及を可能にしました。
さらに2010年には、「生薬生産標準書※1」、「生薬トレーサビリティ」および「ツムラ生薬GACP※2ガイドライン」を柱とし、一般農作物の工程管理であるGAP※3の認証制度を参考に「教育・監査・認証」制度を加えた独自の「株式会社ツムラ 生薬生産の管理に関する基準(ツムラ生薬GACP)」を制定しました。
今後もツムラ生薬GACPにおけるPDCAサイクルを適正に機能させ、生薬生産管理体制を改善・強化することにより、安全な生薬の安定確保につなげていきます。

※1 生薬生産標準書:当社が要求する品質の原料生薬に仕上げるため、生薬ごとに当社と各生産団体が互いに取り決めた栽培および採集法、収穫後の調製加工法、保管・輸送方法や栽培中に使用することができる農薬などについてまとめたものです

※2 GACP:Good Agricultural and Collection Practice

※3 GAP:Good Agricultural Practice

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野生生薬の管理

中国から購入する野生生薬は、収穫地と収穫時期および収穫の代表者を特定しています。栽培品と同様にすべての原料生薬に対して残留農薬試験などを実施しており、品質および安全性を保証しています。

栽培技術の開発と実生産化

当社は栽培技術開発などを通じて、植物性生薬の100%栽培化を目指し研究をすすめています。
中国では関連する研究機関と生薬の栽培化に関する共同研究を、日本では野生品の栽培化研究の他、北海道を中心に生薬の収量向上や品質の安定化のための研究を実施しています。栽培化が進んだことで、野生品のみに依存する生薬は少なくなってきました。
今後も栽培化を推進し、安全な生薬の安定確保をすすめていきます。

中国での生薬生産管理

中国の産地会社※1によって特定された代表者※2が、傘下にある生薬生産農家の栽培などの情報を収集する体制が整っているため、生薬生産農家まで遡及し、情報を確認することができます。

中国での生薬GACPによる生薬生産

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※1 産地会社:中国の生薬調達体制の中で当社の生薬調達関連会社(深圳津村他3社)へ、原料生薬を供給する会社。主に生産地に所在し、生薬の栽培管理や生薬生産農家からの購入、調製加工を行う

※2 代表者:生薬生産農家のまとめ役。生薬生産農家の管理・情報収集・教育および出荷貨物の取りまとめなどを担う

中国生薬生産農家の管理

中国の生薬生産農家の管理は、産地会社が代表者を通じて、生薬GACPの手順に則って生薬生産農家に教育指導を実施しています。どこの生薬生産農家から生薬を購入したかについては、すべて産地会社を通して特定しています。
また、生薬生産農家の特定の方法は、生薬の栽培開始時から事前特定する場合と、生薬購入時に特定する場合があります。

中国産地会社の管理

中国のすべての産地会社に対して生薬GACPに基づく監査を実施しています。監査の目的は、産地会社が当社の求める栽培管理能力、加工環境などを有しているかを監査します。この監査に合格し、生薬GACP認証を受けた産地会社からのみ原料生薬を購入しています。
生薬GACP認証の有効期間は3年です。3年ごとに監査を実施し、認証を更新しています。監査不合格の場合、認証が更新されず、その産地会社からは購入していません。
また、監査の際、代表者の名簿から生薬生産農家を選定し、指導どおりの栽培を実施しているかどうかを確認しています。