インタビュー5(研究職・生薬)

研究職(生薬)(2010年度入社)

ツムラを志望した理由を教えてください。

学生時代は、植物を交配して新しい花色の花を生み出す研究をしていたため、将来は植物にかかわる仕事をしたいと考えていました。ツムラは製薬メーカーですが、漢方薬に特化していて、その原料の多くが植物、いわゆる薬草です。この会社なら、植物に慣れ親しんできた自分の経験を生かして有意義な仕事ができるのでは、と感じました。

どのような仕事を担当していますか。

漢方薬の原料になる生薬を安定的に確保するため、栽培方法などを研究しています。ツムラでは現在119種類の生薬を取り扱っていますが、自然由来なので品質や生産量は天候などに大きく左右されます。安全で高品質な原料生薬を得るには、栽培方法を研究し、改良を加えることが欠かせません。また現在は、原料生薬の調達量の8割強を中国などの海外に依存している状況です。安定供給のためには国内の生産量を増やすことも必要なため、北海道や高知、和歌山などの国内主要6拠点の契約栽培団体と協力しながら、生薬の栽培体制を強化しています。

研究所外で行う仕事も多いそうですね。

他の部署と較べても外の仕事は格段に多いですね。研究所に近くにある圃場(実験農場)では、生薬になる植物を栽培し、生育条件などのテストをしているので、長靴を履いて草取りをしたり鍬や鋤を使う作業を日常的にこなしています(笑)。また、契約農家に足を運ぶことも少なくありません。

仕事は楽しいですか。

学生時代に交配して新しい花色の花を生み出す研究をしていたので、一日一日微妙に変化していく植物を見るのがワクワクするんですよ。部署の人たちと意見を交わしながら、栽培方法を改良していく作業も楽しいです。苦労した結果、いい生薬が収穫できたときは、やったぁ!という感じです。また、契約農家の人たちの話を聞くのは、とても勉強になります。何回か足を運ぶうちに、実際に育てている人だからこそわかることがたくさんあるんだなと気づかされました。

仕事の厳しさを感じることはありますか。

植物によっては、原料生薬として使えるような状態に育てるまでに5年以上かかるものもあるので、「失敗しちゃった」では済まされないこともある。会社ではコストを考える必要もありますから、圃場で育てる場合も、契約農家に依頼する場合も、一作一作が真剣勝負で、学生時代の研究とは全く違います。栽培に入る前に綿密な計画を立てる段階から、身を引き締めています。

入社後、不安や困ったことはありませんでしたか。

植物の栽培は教科書通りにいかないことが多いので、状況に合わせた対応方法を教えてくれる先輩の存在は、有難かったですね。先輩たちを見ていると、ちょっとしたコツや軌道修正の知恵は、経験を積んだからこそ得られるものなんだと実感します。私の部署では経験豊富なシニアマネージャーも新人教育に携わってくれているので、とても心強いです。なんでも意見を言えるような温かい職場の雰囲気を作ってくれているのも、やはり先輩たちです。私も先輩から教えてもらったことを後輩に伝えていきたいと思っています。

ストレス解消は上手にできていますか。

外の空気を吸いながら体を動かしているのが好きなので、圃場の作業自体がストレス解消になっています。これはこの部署の特権ですね(笑)。業務以外では、会社の部活動でソフトボールをやっていますし、休日は仲間とバレーボールをしています。運動系ばかりだな(笑)。ストレス解消法は人それぞれですが、私の場合はこういう生活が合っているみたいです。

就職活動をしている学生のみなさんに

今は就職活動が厳しい時代ですが、私の場合は「あれを乗り越えられたんだから多少のことは大丈夫」という自信がついたような気がします。実は私はもともと獣医になりたかったんですが、大学受験で失敗して、植物の研究の道に進みました。就職活動でも、学生時代の研究内容に近い花卉や種苗を扱う会社を中心に考えていましたが、昨今の就職難もあって食品会社や生薬を扱う製薬メーカーも視野に入れました。縁あってツムラに就職することになって、振り返ってみれば進学先も就職先ももともとの自分の希望と少し違うんですね。それなのに今はこれでよかったと思えるのは、実はいろいろなところにチャンスが転がっているということなのだと思っています。自分の希望通りでなかったとしても、少なからず関心のある分野なら、思い切って飛び込んでみるというのも一つの方法ではないでしょうか。バイタリティをもって素直にぶつかっていけば、新たな道が開けていくと思います。