漢方ビュー通信

唇に現れる不調は、カラダの不調のサイン!

唇に現れる不調は、カラダの不調のサイン!

唇に現れる不調は、カラダの不調のサイン!

唇に現れるトラブル──、乾燥や皮が剥ける、それに伴う出血などがありますが、季節的に仕方のないことだと、深く考えていない人がほとんどではないでしょうか。
ところが、それらの原因は季節的な要因だけではなく、カラダの不調のサインであることもあります。

漢方の考え方では、体調を判断するときに「望診(ぼうしん)」といって、見た目の状態によって体調を把握することがあります。唇の変化もその指標のひとつです。

そこで、今回は薬剤師である筆者が、唇の荒れから判断する不調について解説します。

唇の皮が剥ける主な原因は?

は、外部の刺激に敏感な部分です。
ですので、空気が乾燥していたり、使用しているリップクリームが合っていなかったり、唇をなめ過ぎたり、皮をむく癖などがあると簡単にカサついてしまいます。
それ以外にカラダの内側の問題もあります。
例えば、栄養が不足していたり、偏食だったり、血流が悪かったり、胃腸の働きが悪いときにも唇は荒れて、皮が剥ける原因になってしまいます。

漢方医学からみる唇の健康状態

冒頭でも述べたように、漢方医学では、そのときの体調を判断する材料として“唇の状態”をチェックすることがあります。


例えば、唇の血色が悪く、口の中も乾燥しているような時には栄養状態が悪いと考えます。そして、血液の巡りが悪いときにも唇は乾燥し、唇の色がくすみます。
また、唇が赤く乾燥し、切れたりする状態は、甘い物や油ものが多かったり、食べ過ぎたり、アルコールや香辛料を摂り過ぎたときなどに起こりやすいとされています。
他にも、一年を通して唇が乾燥しているような人は、消化吸収能力が低下し、軟便や下痢をしがちな人に多い傾向があると判断する場合があります。


このように、ただ唇が乾燥しているだけのように感じられますが、体調を把握するうえで大事なポイントとなります。
唇の荒れで長い間悩んでいる人は、一度漢方に詳しい医師に相談し、季節的なものなのかカラダの中からきているものなのかチェックしてみてはいかがでしょうか。

漢方の考え方

唇が荒れてしまったら…NG行動と対策

唇を保護する対策として、荒れている時にはなるべく、舐めない、剥かない、擦らないということを徹底しましょう。
また、口紅を使用した際には、唇の縦シワなどに口紅が残らないようにしっかりクレンジングすること。皮が剥けてきた時には、ワセリンなどの低刺激の保湿剤を塗って保護しましょう。寝る前などにそのままラップをして10分程度パックするのも対策になります。


漢方医学では、カラダの小さな変化でも不調を把握する上で大事な情報だったりします。
そして、この小さな変化のうちに症状を改善していくことが予防医療になります。ですから、常日頃から自分のカラダの状態を把握しておくことが大切です。

唇が荒れてしまったら…NG行動と対策

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ご自身の症状で気になることがありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。

  • すべての医師が漢方独自の診療方法を行うとは限りません。一般的な診療だけで終える場合もあります。

Oct 26 2021

薬剤師・大久保 愛

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  • スキンケア
  • 四診
  • 美容
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