甘麦大棗湯

かんばくたいそうとう

心身の興奮を鎮めて不安定な状態を改善

心身の興奮状態を鎮めて、不安定な状態を改善させるのが、この薬の主な働きです。
漢方では、「五臓」の「心(しん)」に、意識を保ち、精神を安定させる働きがあるとされています。そして、その働きが衰えると、イライラや不安、不眠などが現れると考えます。「甘麦大棗湯」は、そうした「心」の失調状態のときに用いられる処方です。腹直筋の緊張や筋肉のけいれん、生あくびなどがみられる人もいます。

  • 五臓:西洋医学とは異なる臓のとらえ方で、肝・心・脾・肺・腎の働き

女性や子どもの精神不安によく用いられる

「甘麦大棗湯」は女性によく用いられる薬で、不眠症、子どもの夜泣きやひきつけなどに処方されます。興奮、不眠、不安、あるいは悲観的な言動などが処方の目安です。
甘い味で、子どもにものませやすい薬です。

配合生薬

大棗(たいそう)甘草(かんぞう)小麦(しょうばく)

出典:「NHKきょうの健康 漢方薬事典 改訂版」 (主婦と生活社)
無断転載・転用を固く禁じます。

こちらから漢方情報アプリ「Kampo view Books」をダウンロードをいただけます。 Kampo view Books App Store Kampo view Books Google Play こちらから漢方情報アプリ「Kampo view Books」をダウンロードをいただけます。 Kampo view Books App Store Kampo view Books Google Play