大黄牡丹皮湯

だいおうぼたんぴとう

腹部痛のある月経不順、便秘などに

漢方では、血行障害やうっ血など、「血(けつ)」※1の巡りが悪くなった状態を「瘀血(おけつ)」※2という概念でとらえます。月経不順や月経痛などはこの「瘀血」が原因と考えられ、「瘀血」を改善する「駆瘀血剤(くおけつざい)」が用いられます。「大黄牡丹皮湯」もその一つで、特に便秘がちな人の月経不順や月経困難などに用いられる薬です。「瘀血」がある人の便秘や痔などにも用いられます。
比較的体力が充実している人に向く薬で、右下腹部に張りや、押すと痛みが出るような場合に用いられます。

※1「気・血・水」は、不調の原因を探るためのものさしです。
漢方では、私たちの体は「気・血・水」の3つの要素が体内をうまく巡ることによって、健康が維持されていて、これらが不足したり、滞ったり、偏ったりしたときに、不調や病気、障害が起きてくると考えられています。
「血(けつ)」:全身を巡ってさまざまな組織に栄養を与えます。主に血液を指します。

※2「瘀血(おけつ)」:「血(けつ)」がなんらかの異常で滞っている状態

配合生薬

大黄(だいおう)牡丹皮(ぼたんぴ)桃仁(とうにん)芒硝(ぼうしょう)冬瓜子(とうがし)

出典:「NHKきょうの健康 漢方薬事典 改訂版」 (主婦と生活社)
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