めまいやふらつきがあり、尿量が減っている人に向く
体力がなく、めまい、ふらつき、のぼせ、動悸などがあって、尿量が減少している人に用いられる処方です。そうした症状のある人の、神経症、立ちくらみ、めまい、頭痛、息切れなどで用いられます。
漢方の診察で、みぞおちのあたりを叩くと、水がたまっているようにポチャポチャ音がする「胃部振水音(いぶしんすいおん)」が処方の目安とされています。
「水」を巡らせ、「気」の逆流を改善
漢方では、めまいの第一の原因は体内の水分が停滞したり偏在したりする「水滞(すいたい)」であると考えています。「苓桂朮甘湯」は「水滞」を改善する薬の一つで、あわせて生命活動の根源的なエネルギーである「気」が逆流する「気逆」を改善します。
配合生薬
茯苓(ぶくりょう)、蒼朮(そうじゅつ)、桂皮(けいひ)、甘草(かんぞう)
出典:「NHKきょうの健康 漢方薬事典 改訂版」 (主婦と生活社)
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