六君子湯

りっくんしとう

「虚証」の人に使われる代表的な胃腸薬

体力が中程度以下の「虚証(きょしょう)」の人の胃腸薬として処方されます。
胃腸の働きをよくする「四君子湯(シクンシトウ)」に、胃の中の「水(すい)」の停滞を改善する「二陳湯(にちんとう)」を加え、消化器系の機能を高める処方になっています。薬に含まれる「人参」「半夏」「茯苓」「朮」「陳皮」「甘草」の6つの生薬を6人の君子に見立てて、「六君子湯」という名前がついたといわれています。

食欲不振や胃もたれなど現代人の胃腸の不調に

やせ型で顔色が悪く、冷えやすく、みぞおちのつかえ、全身倦怠感のある人の食欲不振、胃もたれ、胃痛、嘔吐などが処方の目安とされています。胃下垂、消化不良などにも用いられます。

  • 「気・血・水」は、不調の原因を探るためのものさしです。漢方では、私たちの体は「気・血・水」の3つの要素が体内をうまく巡ることによって、健康が維持されていて、これらが不足したり、滞ったり、偏ったりしたときに、不調や病気、障害が起きてくると考えられています。
    「水(すい)」:血液以外の体液全般に相当し、水分代謝や免疫システムなどに係わっているものとされています。

配合生薬

人参(にんじん)蒼朮(そうじゅつ)茯苓(ぶくりょう)半夏(はんげ)陳皮(ちんぴ)大棗(たいそう)甘草(かんぞう)生姜(しょうきょう)

出典:「NHKきょうの健康 漢方薬事典 改訂版」 (主婦と生活社)
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