肝臓や胆のうの病気で黄疸が出ている場合に
「茵蔯蒿湯」は中国・漢代の医学書『傷寒論(しょうかんろん)』や『金匱要略(きんきりょうりゃく)』の「黄疸編」に載っている処方で、古くから黄疸の改善に用いられてきました。黄疸とは、胆汁中の色素が血液中に多くなって、皮膚や白眼が黄色くなるものです。
皮膚のかゆみ、湿疹、皮膚炎、じんましん、口内炎などに用いられます。
「茵蔯蒿」などが胆汁の量を増やし流れをよくする
「茵蔯蒿湯」は、比較的体力があり、便秘がちの人に向く薬です。尿の量が減ったり、口が渇いたりするのも特徴的な症状で、上腹部から胸部の不快感をともなうこともあります。胃腸が弱い、下痢がちな人には向きません。
配合生薬
茵蔯蒿(いんちんこう) 、 山梔子(さんしし) 、 大黄(だいおう)
出典:「NHKきょうの健康 漢方薬事典 改訂版」 (主婦と生活社)
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