冷え症の人の繰り返す片頭痛に有効
体を温めて頭痛を治す薬です。繰り返し起こる頭痛、なかでも片頭痛に有効な薬として知られます。「呉茱萸湯」が向くのは、体力が低下して、手足が冷えるような人で、漢方の診察をすると、みぞおちの抵抗や圧痛(心下痞鞭(しんかひこう))がみられます。
片頭痛は発作性の激しい強い痛みが特徴で、ズキンズキンと頭が痛み、しばしば吐き気をともないます。「呉茱萸湯」は片頭痛の漢方治療では代表的な薬で、特に吐き気がともなうときに適しています。またうなじや肩のこりをともなうような緊張型頭痛や、頭痛に伴う嘔吐(おうと)などにも使われます。
西洋医学の鎮痛薬を使いにくい人にも向く
「西洋薬の鎮痛薬で、胃腸障害などの副作用で治療の継続がむずかしい場合に使用されることもあります。ただし、「呉茱萸湯」は大変にがい漢方薬ではあります。
配合生薬
大棗(たいそう)、呉茱萸(ごしゅゆ)、人参(にんじん)、生姜(しょうきょう)
出典:「NHKきょうの健康 漢方薬事典 改訂版」 (主婦と生活社)
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