当帰飲子

とうきいんし

カサカサした皮膚のかゆみに用いられる

皮膚の乾燥によるかゆみがある湿疹や皮膚炎によく用いられる漢方薬です。特に高齢者のかゆみに使われる代表的な薬になっています。分泌物が少なく、発赤が淡くてかゆみがある湿疹などにも適します。皮膚の乾燥は「血」が不足する「血虚(けっきょ)」の典型的な症状です。「当帰飲子」は「血虚」の基本方剤とされる「四物湯(シモツトウ)」を含んだ処方で、乾燥した肌のかゆみを改善させます。
あまり体力がない、冷え症の人に向くとされる薬です。

  • 「気・血・水」は、不調の原因を探るためのものさしです。
    漢方では、私たちの体は「気・血・水」の3つの要素が体内をうまく巡ることによって、健康が維持されていて、これらが不足したり、滞ったり、偏ったりしたときに、不調や病気、障害が起きてくると考えられています。
    「血(けつ)」:全身を巡ってさまざまな組織に栄養を与えます。主に血液を指します。

配合生薬

当帰(とうき)芍薬(しゃくやく)川芎(せんきゅう)蒺藜子(しつりし)防風(ぼうふう)地黄(じおう)荊芥(けいがい)黄耆(おうぎ)何首烏(かしゅう)甘草(かんぞう)

出典:「NHKきょうの健康 漢方薬事典 改訂版」 (主婦と生活社)
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