冷えのある人の痛みや腫れなどに
漢方で病気の外因の一つとされる「風(ふう)」を防ぐという意味をもつ「大防風湯」。病気が長引いたりして体力が低下している人で、顔色が悪く、関節が腫れて痛み、こわばって動かしにくい、神経痛といった症状があるときに用いられます。
慢性的に関節に炎症がある人に使われています。
「大防風湯」には15種類の生薬が配合されています。「人参」と「黄耆」を含む漢方薬を「参耆(じんぎ)剤」といいますが、大防風湯もその一つで、エネルギーが不足した状態を改善する漢方薬です。また、「附子」を含む「附子剤」の一つでもあります。
配合生薬
地黄(じおう)、芍薬(しゃくやく)、甘草(かんぞう)、防風(ぼうふう)、蒼朮(そうじゅつ)、附子(ぶし)、杜仲(とちゅう)、羌活(きょうかつ)、川芎(せんきゅう)、当帰(とうき)、牛膝(ごしつ)、乾姜(かんきょう)、黄耆(おうぎ)、人参(にんじん)、大棗(たいそう)
出典:「NHKきょうの健康 漢方薬事典 改訂版」 (主婦と生活社)
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