
2025.03.19
漢方ブログ
せきが続いてつらい方 必見!症状別 せきにおすすめ漢方薬2選
せきは、私たちの身体がほこりやウイルスなどの異物から気道を保護するための生理的な反応です。
そのため、むやみに止めない方がよい場合もありますが、せきが続くと体力を消耗したり、睡眠の妨げになるなど、生活に大きな影響を及ぼします。
せきに伴って発熱や呼吸困難などの症状がある場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受ける必要があります。
せきの分類
せきは、特徴によって、様々に分類されます。
急性咳嗽:3週間以内のせきで、風邪やインフルエンザなどが原因であることが多いと言われています。
慢性咳嗽:8週間以上続くせきで、喘息や慢性閉塞性肺疾患などが原因である可能性があります。
乾いたせき:たんを伴わないせきで、刺激物やアレルギーなどが原因であることが多いと言われています。
湿ったせき:たんを伴うせきで、感染症や呼吸器系の病気が原因であることが多いと言われています。
乾燥やのどの使いすぎ、かぜなどの後に長引くせきなどに対しては、市販の漢方薬が役に立つケースもあります。
ご自身の状態に合わせて、漢方薬も選択してみてください。
漢方から考えるせきの治療
漢方では、せきを乾いたせきと湿ったせきに分け、それぞれ治療の方向性が異なります。
乾いたせき: たんの量が少ないため、気道を潤す必要があります。
湿ったせき たんの量が多いため、排出しながらたんができる原因となる気道の熱を冷ます必要があります。
たんとは
せきをした時に喉から出てくる粘り気のある気道の分泌物です。
気道の粘膜は、常に潤っている状態にするため、分泌物が産生されています。
この潤っている状態で線毛が働き、細菌やウイルスなどの異物を体外へ排出します。
逆に乾いていると、線毛が働かず、入ってきた細菌やウイルスが増殖しやすくなります。
せきにおすすめの漢方薬
「コンコン」と乾いたせきが続いてつらい方に

たんをあまり伴わないコンコンと乾いたせきが続くときやかぜの後にせきだけが残るようなときに用いられる漢方薬です。
口やのどが乾燥している方、たんがのどにへばりついて出しにくい方に適しています。
漢方医学には身体を潤す働きのある「水」という概念があります。
麦門冬湯は不足している「水」を補うことで気管支を潤し、乾いたせきや気管支炎などの症状を改善します。
2歳以上のお子さまから服用できます。
眠くなる成分は入っていません。
【効能・効果】
体力中等度以下で、たんが切れにくく、ときに強くせきこみ、又は咽頭の乾燥感があるものの次の諸症:からぜき、気管支炎、気管支ぜんそく、咽頭炎、しわがれ声
粘り気の強いたんが多く絡むせきに

粘り気の強いたんを多く伴うせきに用いられる漢方薬です。
黄緑色のたんが出る方、タバコや空気の汚れなどでせきが続いている方に適しています。
漢方医学には身体を潤す働きのある「水」という概念があります。
「水」が不足すると、のどの潤いがなくなることで気管支に熱が溜まりやすくなると考えます。
清肺湯は「水」を補い、めぐらせることで気管支を潤して熱を鎮め、粘り気の強い黄色っぽいたんが多く出るせきを改善します。
2歳以上のお子さまから服用できます。
眠くなる成分は入っていません。
【効能・効果】
体力中等度で、せきが続き、たんが多くて切れにくいものの次の諸症:たんの多く出るせき、気管支炎