上海津村製薬有限公司の竣工式を挙行しました
2003年10月01日
  • ニュースリリース

株式会社ツムラ(本社:東京、社長:風間八左衛門)の子会社である、上海津村製薬有限公司(本社:中国上海市、董事長:高均芳)の竣工式を、10月30日(木)、現地にて挙行しました。

上海津村製薬有限公司は、日本(当社漢方製剤)向け漢方エキス粉末の製造販売、及び当社の漢方薬の中国での上市に向けた研究開発ならびに製造販売を目的として、2001年7月に、当社と上海市薬材有限公司、及び上海張江高科技園区開発股ブン※1有限公司が共同出資し設立しました。

2002年4月の着工以来建設工事が順調に進み、本日、当初の予定通り竣工式が行われました。 竣工式は、現地時間の午前9時30分より、株式会社ツムラ代表取締役社長・風間八左衛門、上海津村製薬有限公司董事長・高均芳をはじめ、在上海日本国総領事館・杉本信行 総領事、中国衛生部・銭信忠 元部長、国家中医薬管理局・李振吉 副局長、上海市浦東新区人民政府・戴海波 常務副区長など、約300名が列席して執り行われました。

上海津村製薬有限公司は、これから約1年間にわたり中国におけるGMP(Good Manufacturing Practice)※2の取得、および日本向け漢方エキス粉末の試作確認作業を実施した後、当社漢方製剤用の漢方エキス粉末の輸出を開始する予定です。また、中国で日本の漢方薬を販売するための承認申請等に向けた研究開発等の準備も並行して行っており、上海津村製薬有限公司は、今後漢方の国際化を進めて行く上での拠点となります。

※1外字:「イ」(にんべん)に「分」と書く
※2GMP:医薬品の製造管理と品質管理に関する基準

上海津村製薬有限公司(Shanghai Tsumura Pharmaceuticals Co.,Ltd.)会社概要

設立年月日 2001年7月26日
着工年月日 2002年4月16日
法定所在地 上海市浦東新区張江高科技園区郭守敬路276号
投資総額 2,980万米ドル
出資金 2,070万米ドル
出資者名 株式会社ツムラ 63%
上海市薬材有限公司 34%
上海張江高科技園区開発股ブン有限公司 3%
董事長 高均芳 <上海医薬(集団)有限公司中央研究院 院長>
総経理 小股和裕<株式会社ツムラ 中国事業本部中国業務部 理事>
従業員数 2003年9月末日現在 現地従業員 45名、当社派遣駐在7名、出張応援者約20名
(2004年8月(稼動時)見込み:現地従業員115名、当社派遣駐在7名、出張応援者18名)
敷地面積 40,000m2(延べ床面積:約15,600m2
建屋概要 事務・品質管理棟→2階建て
製造棟→2階建て(エキス粉末製造工程 5階建て)
付属棟(エネルギー棟、排水処理棟、廃棄物倉庫、守衛所)→平屋
生産能力 エキス粉末 最大600トン/年間
生産計画 2004年度(夏以降) 日本向け漢方エキス粉末50トン
2005年度 同150トン
今後の予定 (1)中成薬(中国側出資品目「宮泰」顆粒剤) 2004年~
(2)日本向け漢方エキス粉末          2004年~
(3)中成新薬第六分類(生薬配合剤)     2006年~
(4)中成新薬第五分類(有効分画製剤)    2008年~

上海津村製薬有限公司竣工式 社長風間挨拶(概要)

株式会社ツムラは、今年創業110周年を迎えました。この記念すべき年に、上海津村製薬有限公司が、皆様方のご支援により、完成できましたことを感謝します。
ツムラは、日本の医療用漢方製剤のトップメーカーとして、漢方薬市場のシェア75%以上を有しており、経営の大きな柱となっています。その漢方薬の原料である高品質な生薬を、絶やすことなく入手することは、中国の皆様方の大いなるご協力の賜物であり、心から感謝しています。

昨年11月に、中国政府は「中薬現代化発展綱要」を公表しました。中成薬を近代化し、世界に広めたいという考えは、まさに、漢方を原点に「自然と健康を科学する」という株式会社ツムラのビジョンと一致しています。
上海津村製薬有限公司の当面の経営は、日本への漢方エキス末の製造輸出がメインとなりますが、すでに、中国に上市する中成薬の開発も進めています。
私は、株式会社ツムラが今まで培ってきた技術や研究が、上海津村製薬有限公司のこれからの事業を通じて、中成薬の近代化に大きく貢献することを確信するとともに、中国国内のみならず、世界の人々の健康にも貢献することを願っています。

株式会社ツムラの創立110周年において、最も重要かつ輝かしい事業は、この上海津村製薬有限公司の竣工でありますが、他に創立110周年記念事業として、財団法人オイスカを通じた植林事業支援活動をしています。この支援活動は、長江流域の保護、水土流失の防止、生態環境の改善を目的として、株式会社ツムラの社員110名のボランティアにより、110ヘクタールの土地に14万本のポプラ、柳を植林するという内容です。
株式会社ツムラは、これからもいろいろな形で、中国の皆様との協力関係を築いていきたいと、心から願っています。

上海津村製薬有限公司の合弁計画から、合弁公司設立、さらに本日の竣工式挙行までの間、合弁パートナーの皆様方はもちろん、関係する諸官庁行政、建設、設備業者の皆様方には大変にお世話になりました。

本日の竣工式を出発点と考え、上海津村製薬有限公司が早期に一人前の公司に育つよう、皆様方の益々のご支援、御協力をお願いしまして、私の挨拶とさせていただきます。

お問合せ先

広報部広報課 担当:本多
 TEL 03-3221-0158 FAX 03-3221-3776
 102-8422 東京都千代田区二番町12-7
 http://www.tsumura.co.jp/