INTERVIEW #05

品質を守ることは
患者様と漢方文化
両方を守ること。

品質を守ることは
患者様と漢方文化
両方を守ること。

Profile

生産本部 静岡工場
品質管理部 品質保証課
薬学部卒

  • # 生産(品質管理)
  • # 2021年入社

入社理由

薬学部の3年生の時、授業で西洋薬とは違う漢方薬の魅力を知って、漢方に関わる仕事がしたいと思ったんです。薬剤師として漢方専門の薬局に入社する道もありましたが、薬局での実地研修の際に「漢方の品質をつくる仕事」に興味を持ち、ツムラを選びました。決め手は、「ツムラがなかったら、これほど日本で漢方が広まっていなかったかもしれない!」と気づいたからです。

世の中には病名がつかない不調に悩む方が多くいらっしゃいますが、そういった場合に西洋薬を処方するのは難しいんです。だから、漢方というもう一つの選択肢があることは、患者様にとって重要なことだと思っています。実際に、患者様から手描きのお手紙をいただくことも多く、価値ある仕事をしているなと感じます。そして、私が向き合っている「品質保証の仕事」は、患者様の命を守る仕事であり、日本の漢方文化そのものを守る仕事です。大きな責任を背負っています。

現在の仕事内容

品質保証課はその名の通り、「医療用の漢方製剤」が「安全で一定の品質を保ち一定の効果を発揮していること」を保証する部署です。私は製造工程の中でも、「エキス粉末製造工程」を担当していて、トラブルが起こった際や作業手順を変更する際の管理や調整を行っています。

先日、製造工程のある箇所に監視カメラを導入したのですが、それだけでも「GMP上、問題ないか」や「カメラの設置によって、製造室の清浄性に問題がないか」など、さまざまな部署の方とやり取りをしながら、一つひとつ課題をクリアして、導入まで漕ぎ着けました。私はまだ、製造設備に関して分からないことも多いのですが、現場で何十年も経験のある方に質問すると、1聞いたら100返ってくるほど詳しく教えていただけて、すごく勉強になりますし、面白いです!私は引っ込み思案なところがあったのですが、みなさんのおかげで入社前よりも人とのコミュニケーションが楽しくなった気がします。

仕事で意識していること

自分で考える癖がつきました。大学までは薬学部だったこともあり、膨大な知識を覚えて試験を繰り返すいわば受動的な態度だったかもしれません。でも今は、どんなことも能動的に自分で考えてから行動したり、上司や先輩に相談したりするようにしています。

品質保証はそれだけ考えることが多い仕事なんだと思います。法規制はどんどん進化していきますし、漢方にはまだ未科学の部分がありながら、品質は西洋薬と同じレベルが求められています。次々と投げられる「お題」に対して、自分なりの考えを持っていればいつでも発言できますし、先輩方の議論にどんどんと入っていくこともできます。ライバルのような関係はなく、協力し合える関係ですし、雰囲気もとても良いです。ただ、「みんなの意見が全部間違っていない」ということも多々あって、うんうんと唸る時間も多いです。そんな時は「患者様にとって一番良い方法」を選ぶように心がけています。

次なる挑戦

品質に関わる仕事は全部やってみたいです。漢方の品質の根源ともいえる「生薬研究」も気になりますし、本社の「信頼保証本部」にも挑戦してみたいです。また、石岡センターの品質管理部で行われている「生薬調合指示の開発」にも興味があります。

一定の品質の漢方製剤を製造するためには、生薬の品質も一定にする必要があります。しかし、天然物である生薬は同じ種類の生薬であっても産地や季節により品質にバラツキが生じるため、同じ生薬でも複数種類使用することで、品質の一定化を図っています。複数種類使用する生薬は、「成分」などを考慮して組み合わせを決めていますが、時には「通常品質と異なる漢方製剤」が製造されてしまうこともあるのですが、そうした事象を減らしたいと考えています。日本における「漢方治療」を守るためにも、これからもツムラの品質を守り続けます。

漢方が好きっていう気持ちがあるから、大変なことがあっても乗り越えることができています。だから、漢方への愛情のある方と一緒に働きたいですね。ツムラには漢方が大好きな人がたくさんいらっしゃいますし、いろんなところで漢方にまつわる面白い話が聞けます。好きって気持ちを素直にシェアできる環境があることも嬉しいです。一筋縄ではいかないけれど、やりがいのある「ツムラの品質づくり」に挑戦しませんか。(取材当時)