INTERVIEW #13

漢方薬で、
健康寿命の延伸に
寄与してみせる。

漢方薬で、
健康寿命の延伸に
寄与してみせる。

Profile

マーケティング本部 企画推進部
企画推進一課
経済学部卒

  • # マーケティング
  • # 2009年入社

入社理由

経済学部ということもあって最初は金融業界を中心に就活をしていました。それがある日友人から「文系でも医薬品業界で活躍できるMRという職種がある」という話を聞き、興味を持ちました。医薬品業界は理系しか活躍できないと思い込んでいたので、自分にもチャンスがあると分かり嬉しかったですね。MRという職種に惹かれたのは、「何か人の役に立ちたい」という想いがあったからです。金融業界でも、もちろんその想いをかなえることはできましたが、生きていく上で欠かせない「健康」に寄与できるという点が何より魅力的だと思いました。
ツムラといえば漢方薬のイメージはありましたが、正直、「漢方薬はなんとなく効くもの」だと思っていました。しかし、ツムラの会社説明会で「なぜ漢方が効くのか」というメカニズムを解明する基礎研究・臨床研究に取り組んでいることが分かり、漢方薬の可能性に惹かれました。また、これからの超高齢社会においてツムラの将来性の高さを感じたことも入社を後押ししてくれました。

現在の仕事内容

入社から12年MRを経験したのち、現在は製品戦略本部にて、医療用漢方製剤における「中長期的な漢方薬の新しい活用法」を企画しています。私が所属する部門では、私のようなMR出身者や、研究出身の方、本社にいた方など、いろんな専門家の力を集結させて試行錯誤しています。私が取り組んでいるテーマは「フレイル」です。加齢と共に身体の機能が弱まってしまう現象で、漢方薬の力で改善・予防しようとしています。そもそもフレイルには薬物療法が確立されておらず、漢方薬を治療の選択肢の一つとして取り入れてもらうことがスタート地点だと考えています。分野のオピニオンリーダーともいえる医師の方々に直接アプローチし、アドバイスしていただきながら一歩一歩、歩みを進めているところです。フレイルを改善・予防できれば「介護者」を減らすことにも直結するため、社会的貢献度が非常に高いテーマといえます。

仕事で意識していること

この仕事に就く前は、「アイデアが豊富な人」が企画職に適正があると思っていました。しかし実際に業務に取り組んでみると、アイデアも大切ですが、裏付けとなるあらゆる情報をかき集め、周りを説得することの方が大事だと分かったのです。そもそもフレイルに関して詳しくなかったため、関連する学会に参加したり、書籍で調べたり、厚生労働省や経産省など国の動向も探っています。その一方で、すべてを一人でやろうとするのではなく、周りを巻き込むこと、周りの意見を聞くことを何よりも大切にしています。
先生方は「そこまで教えていただけるんですか!?」と驚くほど情報を惜しまず提供してくださいます。知見や意見、情報を引き出すためにはスキルが必要で、そこはMRとしての経験が活きていると感じます。正解がないので日々悩むことばかりですが、自分で思い描いた通りに物事を実行できるというのは楽しくて仕方がないです。
売上や処方数が伸びるとさらに「誰かの役に立てた」という実感もあります。

次なる挑戦

まずは、フレイルにおける漢方薬の活用法を確立し、「健康寿命の延伸」に寄与することです。ある試算では、日本の高齢者人口は2040年まで増加し、その後は減少していくことが分かっています。つまり2040年までに確立できなければ意味がありません。私としては長期経営ビジョン「TSUMURA VISION “Cho-WA”2031」に沿って、2031年までの確立を急ぎたいと考えています。
また、フレイルについて深掘りしていくうちに「未病」という大きなテーマへの興味も強まってきました。フレイルはまだ症状が目に見えている状態なので、その前の名前のつかないような不調の実態を明らかにしていきたいと考えています。科学的根拠を基に、一人ひとりにとって最適な漢方薬を提供できる、そんな社会に変えていきたいですね。まさに、ツムラが掲げているパーパスの実現そのものが、私にとっての次なる挑戦です。(取材当時)