中国事業

中国事業の目指すもの

中国事業の目的は、ツムラグループが原料生薬の栽培や漢方製剤の製造で培った品質・技術・経験と、中国平安保険グループが保有する顧客基盤、および医療オンラインプラットフォームをかけ合わせることで、中薬業界の発展の一助となり、中国国民の健康へ貢献することです。
長期経営ビジョンにおいては、中国事業への投資と基盤構築を進展させ、中薬業界の発展をリードする企業グループになることで、中国事業の比率を連結売上高の50%以上とすることを目指しています。養生・予防・未病領域である大健康事業と、治療・未病領域である中薬・中成薬事業を、生薬・製剤・研究の3つのプラットフォームで展開していきます。

長期経営ビジョン2031で中国事業が目指す姿

  • 中成薬企業としてのブランド確立、業界の発展をリードする生薬、飲片企業
  • 連結売上高における中国事業比率を50%以上へ

中薬市場

  • 中薬市場規模の推移
  • 2022年度の中薬市場と漢方市場の比較
    中国における中薬市場は日本の約55倍

「健康中国2030計画綱要」では、現代医学と中国医学の双方を重視し、中薬生産の規範化、規模化を推進するとともに、理論研究と薬品開発に取り組むという方針が発されています。このような背景のもと、中薬市場は前年比5.6%伸長し、13.9兆円(7,304億元)となりました。

  • 1人民元=19.05円(2022年12月末時点)で換算、中国工業情報部、中国統計局データ

中国事業のプラットフォーム

製剤プラットフォームとは

生薬プラットフォームから原料生薬を調達し、中成薬の製造・販売をします。
中成薬のうち「古典処方」をターゲットとしており、安全性・均質性・有効性のある製剤の製造・販売によって、中国国民の健康と医療への貢献を目指しています。
古典処方とは中成薬の一種で、中国の古医書に基づく処方であり、日本の漢方製剤に類似した処方も多く存在します。近年は中国政府が中薬業界を発展させていくため、古典処方を重要なものと位置づけ、各種の優遇政策を打ち出しています。

生薬プラットフォームとは

国内事業と中国事業で使用する原料生薬の栽培、調達、選別加工、保管と、中国での原料生薬、飲片や「薬食同源」製品の製造・販売の機能を担っています。
原料生薬は、国内事業における漢方製剤の原料としての輸出に加え、製剤プラットフォームへの供給および品質の優位性を活かして、中成薬メーカー等の外部販売先の開拓を進めています。
飲片(刻み生薬)は、原料生薬を加工し付加価値を高めた製品であり、病院およびオンライン販路の拡大を図っています。
「薬食同源」製品は、ソーシャルメディア、eコマース、ライブコマースなどの統合的な活用によって、新たな販売チャネルの構築とブランド確立を目指しています。

研究プラットフォームとは

当社が国内事業で培った品質管理技術やエビデンス構築等のノウハウを、中国事業にも展開していく機能を担います。生薬の種苗から最終製品までの全サプライチェーンにおける品質標準の策定、生薬および中成薬の品質研究の機能を担っています。

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