取締役会の実効性評価
当社は、取締役会の実効性を高めることを目的に、毎年度「取締役会の実効性評価・分析」を行っております。
当社は、2017年に監査等委員会設置会社に移行し、独立社外取締役が過半数となる構成により、取締役会の監督機能を強化して経営の健全性および透明性を一層向上させるとともに、取締役会から業務執行の機能を分離することで迅速かつ果断な意思決定が可能となる体制を構築しております。そのため、取締役会の監督・モニタリング機能を強化する観点から、取締役会実効性評価結果の分析により抽出された課題について、継続的な改善に努め、さらなる実効性向上に取り組んでおります。2025年度の取締役会の実効性については、全取締役8名に対しアンケート評価を実施し、抽出された課題や具体的な対策について2026年5月開催の取締役会において議論をいたしました。なお、本年度は外部機関を活用し、取締役会の議案分析や当社を取り巻くビジネス環境の変化等を踏まえ、アンケート項目を見直し、評価を実施いたしました。また、アンケート回答の回収ならびにその結果の集計・分析は外部機関を活用することで匿名性を担保し、より客観的な評価分析に努めました。
評価項目(6区分30項目)
2025年度に対する評価は、前年度の実効性評価の分析結果より得られた課題への取り組み状況を確認するとともに、取締役会の役割を果たすために重点的に監督が求められる各テーマの確認および、今後より一層の実効性向上を図るための課題抽出や対応策の検討を行う観点で評価、分析を実施いたしました。
- 経営上の重点テーマ
- 取締役会の構成
- 取締役会の役割・責務
- 取締役会の運営状況
- 取締役会の審議充実と情報提供
- 株主様を含むステークホルダーとの関係
2025年度評価結果の概要
本年度の分析評価の結果、取締役会は、活発な議論により業務執行に対する監督・モニタリング機能を適切に発揮しており、全体として実効性が確保されていることが確認されました。特に、資本政策や設備投資に関する監督、ならびに指名諮問委員会・報酬諮問委員会の運営については引き続き高い評価が得られており、ガバナンス体制は有効に機能しています。中長期戦略に関する議論の充実や取締役会運営のさらなる高度化に向け、継続的な改善に取り組んでまいります。
なお、各取締役による実効性評価アンケートの回答では、過半数の質問項目に対し「十分できている」または「概ねできている」との回答が得られています。
<2025年度 取締役会実効性振り返り>
- 取締役会の構成は、現状、活発な議論や意見交換が出来るに適した人数水準である事に加え、取締役会で議論すべき事項に必要とされる様々な経験や専門性を有する多様性のあるメンバーで構成されており、取締役会は率直で自由闊達な意見を促す雰囲気のもとで運営されています。取締役会構成の妥当性や多様性については、継続的に議論してまいります。
- 取締役会においては、パーパス「一人ひとりの、生きるに、活きる。」を掲げ、基本理念である経営理念と企業使命を体現すべく策定した長期経営ビジョン「TSUMURA VISION“Cho-WA”2031」の実現に向け、重点的に取り組むべき課題について議論してまいりました。また、「“Cho-WA”(調和)のとれた未来実現への成長戦略・投資の推進」をテーマとする2025年度から2027年度までの第2期中期経営計画の進捗状況を確認するとともに、計画の達成に向けた2026年度の取締役会重点課題について議論し、2026年5月開催の取締役会において具体的な取り組みを策定しております。
- 中国事業については、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上に資する重要性の高い戦略課題であるため、活動状況が高い頻度で取締役会に報告され、方針・計画や戦略等について充分議論するとともに、中薬・飲片事業の拡大など重要な事項について意思決定いたしました。
<2024年度に認識した課題への取り組み状況>
- 中国事業の推進
中国における中成薬事業への参入、中薬・飲片の付加価値サービスの展開と中薬研究開発体制の確立に向け、中国国内の政治状況や現地企業の動向等の変化を注視し、目標達成に向けた議論を進めてまいりました。 - 戦略投資案件の進捗の監督
長期経営ビジョン「TSUMURA VISION ”Cho-WA”2031」実現に向けた積極的な設備ならび事業への投資を推進していくにあたり、建設等に係る原資材・人件費等の高騰や外部環境変化等のダウンサイドリスクを踏まえ、各建設案件における仕様面でのコストの妥当性を評価し、案件ごとの投資対効果等を監督してまいりました。 - DX
“DX for Purpose”のもと、最高の顧客体験価値の創造を目的とした漢方バリューチェーン全体の DX による安定供給・ローコストオペレーション体制の確立と製品価値の向上を目指し、DX戦略の立案ならびに、DX推進委員会のもとで推進されるDX施策の進捗状況を監督してまいりました。
<今後(2026年度)の課題と対策>
2026年度は、現状課題をふまえつつ、経済産業省策定「稼ぐ力を強化する取締役会5原則」を基底に、全体としては、価値創造ストーリーである「TSUMURA VISION “Cho-WA” 2031」実現に向けた課題への議論と監督、それに基づく社内各カンパニーの事業戦略の正当性・実現可能性の議論と監督、などを中心に重点テーマを設定し、取締役会の更なる実効性向上に取り組んでまいります。
<2026年度 取締役会重点テーマ>
- 長期経営ビジョン「TSUMURA VISION ”Cho-WA”2031」の実現に向けた長期価値創造ストーリーの議論
- 第2期中期経営計画におけるビジョン整合性・重要KPIの監督
- 社内カンパニー制における各カンパニー事業戦略の妥当性・実現可能性の監督
- 労働生産性向上およびDXの全社横断的取り組みの実効性の監督
- 成長投資・設備投資と資本効率の両立に関する監督
- 取締役会運営およびモニタリング設計の高度化に関する議論
当社取締役会は、外部環境を踏まえた方針提示を行い、執行側が方針に沿った戦略策定に基づき実行し、適宜、報告を受け監督を行うことを信条としております。今後も継続して取締役会の実効性の向上を図るため、PDCAサイクルを実行してまいります。