環境マネジメント
考え方
自然の恵みである生薬を原料として取り扱うツムラグループが持続的に成長するためには、自然環境の変化や危機に最も敏感であるべきと考えています。サステナビリティビジョンとマテリアリティ(重要課題)の実現によるツムラグループの価値創造の源泉である自然資本の保全と向上にむけてツムラ環境基本理念・方針にもとづき、実効性のある推進体制を整備し、取り組んでいます。
管理体制
推進体制の明確化
ツムラグループの環境管理体制を明確にし、環境管理についての基本的な事項を定めた「環境管理規程」を制定しています。その規程において、専任部門をサステナビリティ推進部、サステナビリティ推進部担当執行役員(CFO)を統括環境管理責任者とする環境管理体制と、環境単位管理者である部門長の役割を明確にしています。
また、環境管理活動の標準化を図ることを目的とした「環境管理マニュアル」と、活動するための具体的行動を示した「環境行動標準」を制定し、実務の運用手順を明文化しています。
実効性のある推進体制
取締役会直下のサステナビリティ委員会では、サステナビリティに関する課題を具体的な戦略に反映すべく、全体の方向性や活動等を検討、モニタリングを行うとともに、委員会傘下に生薬関連・脱炭素分科会、オフィス関連・脱炭素分科会、脱プラスチック分科会、サステナブル調達分科会、生薬残渣分科会といった5つの分科会を設置し、サステナビリティ・ターゲット2027等に基づいた各本部の知見や経験、研究成果を部門横断的に検討しています。なお、2025年度に実施したサステナビリティ委員会における主な議題は以下のとおりでした。
- 第1期(2022-2024)中長期環境目標実績
- TNFD/TCFD統合開示
- 生薬残渣利活用
- バンドフィルム薄膜化の報告
- プラスチック削減に向けた分包フィルムの新素材開発の進捗報告
- 人権分科会の設置
- サステナビリティ・ターゲット2027中間報告
- 省エネ法定期報告 2024年度結果
- CDP結果報告
- 生物多様性保全活動
- プラ包装テスト回収
- 取引先への対話を通じたエンゲージメント活動
委員長報告会の設置
サステナビリティ委員会での審議の活性化によるサステナビリティ活動の実効性を高めるため、各分科会の成果を委員長(代表取締役COO)に定期的に報告する委員長報告会を設けています。
社会環境の変化や時代の要請を踏まえて柔軟に対応することで、実効的なサステナビリティ活動を追求・推進していきます。なお、2025年度に実施した委員長報告会における主な議題は以下のとおりでした。
- 野生生薬の栽培化
- 調達方針に基づく調達・人権・労働安全性調査
- 気候変動、生物多様性を踏まえた生薬栽培
- 取引先への対話を通じたエンゲージメント活動
- GHG排出量削減目標の考え方
- 生薬残渣利活用の進捗状況
- 水の再利用率
- プラスチック削減に向けた分包フィルムの新素材開発の進捗報告
環境マネジメントシステム
環境負荷の高い生産拠点では、国際規格ISO14001環境マネジメントシステムによる運用を行っています。
環境マネジメントシステムの適切な運用については、内部監査のほか外部認証機関による定期的な審査を受審しています。
ISO14001認証取得状況
2026年2月時点のツムラグループのISO14001認証取得状況は以下のとおりです。
- 国内生産拠点*1のISO14001認証取得率:100%
- ツムラグループ全体の生産拠点*2のISO14001認証取得率:80%
(2026年3月末現在)
| 社名 | 認証範囲(組織名) | マルチサイト 認証取得・移行日 |
サイト単独 認証取得日 |
備考 |
|---|---|---|---|---|
|
株式会社ツムラ |
生産本部生産企画部 |
2019年1月26日 |
2019年1月26日 |
株式会社ツムラは本社を統括拠点としたマルチサイト認証を取得しています |
|
静岡工場 |
2001年3月26日 |
|||
|
茨城工場 |
2001年5月28日 |
|||
|
石岡センター |
2015年7月13日 |
|||
|
上海津村製薬有限公司 |
- |
2024年8月27日 |
2024年8月27日に認証取得 |
|
- ※1静岡工場、茨城工場、石岡センター
- ※2静岡工場、茨城工場、石岡センター、上海津村、天津津村
サステナビリティ・ターゲット2027
サステナビリティビジョンの実現とマテリアリティ(重要課題)への対応としてテーマごとに中長期の目標を設定し取り組んでいます。
| マテリアリティ※1 | サステナビリティ区分 | 大項目(課題) | LTI-Ⅱ※2 | 指標 | 目標 | 実績 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2027年度 | 2031年度 | 2025年度 | |||||
| 自然① | カーボンニュートラル の実現 |
GHG | 〇 | GHG排出量削減(Scope1,2)※3 | 15%削減 | 50%削減 | 22%削減 |
| サプライチェーンエンゲージメント(Scope3)件数 | 生薬・原資材等:51件 | ― | 生薬10件・原資材等8件 | ||||
| 自然② 自然③ |
ネイチャーポジティブ の実現 |
生薬の栽培化研究 | 〇 | 野生生薬の栽培化(品目数) | 延べ7品目※4 | 延べ23品目※4 | 1品目(延べ5品目)※4 |
| 森林・土壌・水源の涵養 | 生物多様性保全活動 (地域数) | 4件 | ― | 3件 | |||
| 自然共生サイト登録 | 2件 | ― | 0件(申請準備) | ||||
| 自然④ | ツムラサーキュラー エコノミーの構築 |
プラスチック | 〇 | 新素材化率(%) | 30% | 50% | 0% |
| 産業廃棄物 | 生薬残渣の利活用推進(有価物化、%) | 30% | ― | 15% | |||
| 水 | 水の再利用率(%)※5 | 60% | ― | 60% | |||
| 健康① | 地域・社会 リレーションの構築 |
生薬産地・生産拠点等の
|
生薬栽培地や地域との協働 (次世代育成) |
6件 | ― | 4件 | |
| サステナビリティに関する学びの機会(件) | 5件 | ― | 1件 | ||||
- ※1当社グループのマテリアリティの一部がサステナビリティ・ターゲット2027に紐づいています。略号は、自然①:気候変動対策(カーボンニュートラルの実現)、自然②:生物多様性の保全(森林・土壌・水源の涵養)、自然③:持続可能な原料調達(生薬の栽培化研究等)、自然④:資源の循環利用(水・生薬残渣の再資源化)、健康①:天然物由来の高品質な医薬品・製商品へのアクセス拡大、を意味します。マテリアリティに関する詳細については右記をご覧ください 価値創造ストーリーとマテリアリティ
- ※2〇を付したものは、長期業績連動株式報酬(LTI-Ⅱ)の指標の一部として管理されています
- ※32050年までに実質ゼロを目標としています
- ※4当社グループで使用する生薬119品目のうち、野生生薬の品目数は基準年(2020年度)において34品目です
- ※5対象は、静岡・茨城・上海・天津の4工場です。当社グループ全体の取水量のうち、およそ95%(2025年度実績)はこれら4工場が占めています
業界団体活動
ツムラグループは、気候変動が深刻な懸念事項と捉えパリ協定、日本政府の見解、政策について支持をしています。地球温暖化対策の推進に関する法律やエネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律等の環境関連法規の遵守をしており、日本の温室効果ガスの排出削減、脱炭素化に貢献しています。
また製薬業界の業界団体である日本製薬団体連合会(日薬連)に加盟をしており、「2050年CO2排出量ネットゼロ」を長期ビジョンとした業界目標「CO2排出量を2030年度に2013年度比で、46%削減(研究所・工場・オフィス・営業車両)」に参加しています。
日薬連の環境委員会では、当社サステナビリティ推進部のスペシャリスト社員が副委員長に選任され、経団連と連携した日薬連独自の行動計画(日薬連カーボンニュートラル行動計画)の策定と推進の主導的役割を担っています。
また、日本漢方生薬製剤協会においては、当社代表取締役CEOが会長として、気候変動への会員企業とのリスク共有、好影響・悪影響を及ぼす最新動向の共有について強いイニシアチブを発揮しています。