環境マネジメント
考え方
自然の恵みである生薬を原料として取り扱うツムラグループが持続的に成長するためには、自然環境の変化や危機に最も敏感であるべきと考えています。サステナビリティビジョンとマテリアリティ(重要課題)の実現によるツムラグループの価値創造の源泉である自然資本の保全と向上にむけてツムラ環境基本理念・方針にもとづき、実効性のある推進体制を整備し、取り組んでいます。
管理体制
推進体制の明確化
ツムラグループの環境管理体制を明確にし、環境管理についての基本的な事項を定めた「環境管理規程」を制定しています。その規程において、専任部門をサステナビリティ推進室、サステナビリティ推進室担当執行役員(Co-COO)を統括環境管理責任者とする環境管理体制と、環境単位管理者である部門長の役割を明確にしています。
また、環境管理活動の標準化を図ることを目的とした「環境管理マニュアル」と、活動するための具体的行動を示した「環境行動標準」を制定し、実務の運用手順を明文化しています。

実効性のある推進体制
取締役会直下のサステナビリティ委員会では、サステナビリティに関する課題を具体的な戦略に反映すべく、全体の方向性や活動等を検討、モニタリングを行うとともに、委員会配下に5つの分科会を設置し、中長期環境目標等に基づいた各本部の知見や経験、研究成果を部門横断的に検討しています。

委員長報告会の設置
分科会での審議の活性化によるサステナビリティ活動の実効性を高めるため、各分科会の成果を委員長(Co-COO)に定期的に報告する委員長報告会を設けています。
社会環境の変化や時代の要請を踏まえて柔軟に対応することで、実効的なサステナビリティ活動を追求・推進していきます。
環境マネジメントシステム
環境負荷の高い国内の生産拠点では、国際規格ISO14001環境マネジメントシステムによる運用を行っています。
環境マネジメントシステムの適切な運用については、内部監査のほか外部認証機関による定期的な審査を受審しています。
ISO14001認証取得状況
本社を統括拠点としたマルチサイト認証を取得しています。
(2024年9月末現在)
社名 | 認証範囲(組織名) | マルチサイト 認証取得・移行日 |
サイト単独 認証取得日 |
取得率 |
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株式会社ツムラ |
生産本部 生産企画部 生産管理課 |
2019年1月26日 |
2019年1月26日 |
ツムラ国内医薬品製造工場3拠点(静岡工場、茨城工場、石岡センター)の取得率100% |
静岡工場 |
2001年3月26日 |
|||
茨城工場 |
2001年5月28日 |
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石岡センター |
2015年7月13日 |
|||
上海津村製薬有限公司 |
- |
2024年8月27日 |
2024年8月27日に認証取得 |
中長期環境目標
サステナビリティビジョンの実現とマテリアリティ(重要課題)への対応としてテーマごと中長期の目標を設定し取り組んでいます。
マテリアリティ | 中長期環境目標 | |||
---|---|---|---|---|
自然 | 区分 | 項目 | 指標(基準年:2020年度) | 対象 |
気候変動対策 |
気候変動への対応 |
温室効果ガス排出量 |
2030年度:50%削減 |
グループ |
エネルギー使用量 |
2022年度~2024年度:1%削減(基準年は前年度) |
グループ |
||
持続可能な原料調達 |
生物多様性の保全 |
漢方・生薬製剤の原料生薬野生品使用品目数 |
2031年度:11品目 |
グループ |
生物多様性の保全 |
生物多様性の保全 |
取水量原単位※3 |
2024年度:10%削減 |
ツムラ |
資源の循環利用 |
資源の循環利用 |
プラスチック使用量 |
2024年度:10%削減 |
ツムラ |
産業廃棄物排出量 |
2024年度:50%削減 |
ツムラ |
- ※1ツムラグループ全体
日本:茨城工場、静岡工場、石岡センター、研究地区、本社、支店・営業所、夕張ツムラ、ロジテムツムラ
中国:上海津村、天津津村、深圳津村、盛実百草
ラオス:ラオツムラ - ※2エネルギー使用量原単位=エネルギー使用量(GJ)/医薬品エキス顆粒生産量(t)
- ※3取水量原単位=取水量(t)/医薬品エキス顆粒生産量(t)
- ※4産業廃棄物排出量原単位=産業廃棄物排出量(t)/医薬品エキス顆粒生産量(t)
業界団体活動
ツムラグループは、気候変動が深刻な懸念事項と捉えパリ協定、日本政府の見解、政策について支持をしています。地球温暖化対策の推進に関する法律やエネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律等の環境関連法規の遵守をしており、日本の温室効果ガスの排出削減、脱炭素化に貢献しています。
また製薬業界の業界団体である日本製薬団体連合会(日薬連)に加盟をしており、「2050年CO2排出量ネットゼロ」を長期ビジョンとした業界目標「CO2排出量を2030年度に2013年度比で、46%削減(研究所・工場・オフィス・営業車両)」に参加しています。
日薬連の環境委員会では、当社サステナビリティ推進室のスペシャリスト社員が副委員長に選任され、経団連と連携した日薬連独自の行動計画(日薬連カーボンニュートラル行動計画)の策定と推進の主導的役割を担っています。
また、日本漢方生薬製剤協会においては、当社代表取締役CEOが会長として、気候変動への会員企業とのリスク共有、好影響・悪影響を及ぼす最新動向の共有について強いイニシアチブを発揮しています。