研究(基礎)

臨床研究エビデンスの機序解明や、未病の科学的解明、個別化医療のエビデンス創出などに向けた研究に取り組んでいます。

業務内容

ツムラ漢方研究所では「医療用漢方薬の標準治療拡大」を進めるための研究を行っています。具体的には、臨床研究によるエビデンスの機序解明や、個別化医療のヒントになるデータの創出を行うべく研究に取り組んでいます。
漢方薬も医薬品である以上、「安全性」の担保はもちろんですが、効果を証明するエビデンスも必要です。どこ(作用点)に、何(成分)が効いているかを明らかにしていくことが、医薬品メーカーとしての責任を果たすことになります。また、作用機序を解明することは、医療従事者が患者さまに漢方薬の有用性を説明する際、貴重な情報を提供することにつながります。私たちは研究を通じて、医療現場へ貢献できていることをやりがいに感じています。

ツムラ先端技術研究所では「未病・個別化医療への挑戦」に関連する分野の研究として、KAMPOmics®※による未病の科学的解明・個別化医療・漢方の品質・安全性確立のためのエビデンス創出を行っています。前例のないことへの挑戦も多く、成果を得るまでには困難も伴いますが、新しい科学的エビデンスの創出から開発、成果の社会実装へと、未病や治療の研究開発を社会に役立てるためのさまざまな取り組みに関わることができ、やりがいに感じています。研究開発業務の中で、新しい知識や技術の習得を進め、自身が持つ専門性や経験を役立てていくことが、未病・個別化医療に対する、新しい価値の創出につながっていきます。

  • KAMPOmics®:当社の強みである先端技術分野(メタボロミクス・遺伝子・腸内細菌・システムバイオロジーなど)の研究を組み合わせ、日本の伝統医学である漢方医学と、多成分で複雑な漢方薬を統合的に理解するために策定した、当社独自の研究体系です。

1日のスケジュール

  • 09:00

    出社

    メールチェックを行ったり、1日のスケジュールの確認を行います。

  • 10:00

    実験

    試験に用いる動物の採便や餌交換・一般状態の評価・解剖を行います。試験によっては、他部署の方と協働して試験を実施することもあります。また、得られた便サンプルを用いて、次世代シーケンサーのライブラリー調製を行っています。

  • 12:00

    昼食

    天気の良い日は外に出てお弁当を食べたり、散歩に出かけたりしています。

  • 13:00

    実験結果の分析・解析

    漢方薬と腸内細菌の関係を検証し、次世代シーケンサーから得られた糞便データの解析を実施しています。一筋縄では解析できないデータも多くあるため、一人で悶々と頭を悩ませることもあれば、先輩に意見を求めることも多々あります。

  • 15:00

    資料作成

    進捗報告に使用するデータの整理や、新たな実験を行うための試験計画書の作成を行います。また、試験に用いる試薬や実験用品の発注等の事務作業も行っています。

  • 16:00

    研究ディスカッション

    研究所全体での成果報告会に出席・発表します。この際、違う分野の研究の知識を得ることができたり、他部署の方から研究に対する質問や意見を頂けたりと非常に勉強になります。報告会が終わったら、今後の試験計画について部署内で相談するほか、文献調査などを行います。

  • 17:45

    退社

部門責任者からのメッセージ

求めるスキルについて

ツムラ漢方研究所では、理系知識を持ち、論文読解の際に必要となる英語力などのスキルを持っていることが望ましいです。また実験動物を扱える、もしくは細胞実験が得意な人財を求めています。
ツムラ先端技術研究所では、積極的に新しい知識や技術の習得に取り組み、他のメンバーと協力してチームで業務に取り組める人財を求めています。その他、医学・薬学・バイオインフォマティクスの知識のある方、もしくは熱意を持って取り組む人財が望ましいです。

キャリアプランについて

ツムラ漢方研究所では臨床エビデンス機序解明を細胞、遺伝子レベルにフォーカスし科学的に証明しながら、基礎研究のエキスパートもしくはマネジメントを行うキャリアなどが想定されます。私たちが掲げている「医療用漢方薬の標準治療拡大」を実現するためには、漢方薬の有用率をあげることが重要です。そのためには、レスポンダーを明確にすることが望まれます。具体的な例として、実験動物レベルでさまざまなマーカーを探索することなどが、臨床研究の立案に必要な情報の提供につながります。また、研究に必要となる手技や知識を身につけることで、研究者だけではなく、社会に対する漢方薬の認知度向上につながります。
ツムラ先端技術研究所では、未病や個別化医療に関する基礎研究のエビデンス創出を通じて、知識や技術を習得し、研究開発のエキスパート、もしくはマネジメントを行うキャリアなどが想定されます。具体的には、薬理研究やバイオインフォマティクス、データサイエンスなどに関わる各研究領域のエキスパートとして、技術開発や論文作成、学会発表などを行います。エビデンスの創出や人財育成に携わるキャリアの他、各領域で研鑽を積み、研究開発から社会実装までのマネジメントを担う人財としての活躍も期待されます。

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インタビュー

INTERVIEW #07

漢方と腸内細菌の関係を解明し 全ての人に最適な医療を提供したい。

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