組織・人的資本政策基本方針

『組織の成長なくして、会社の成長なし。人の成長なくして、組織の成長なし。』企業経営の原点は『企業は人なり』であり、個々の能力である「人的資本」とチーム力である「組織資本」こそ企業経営の基盤であります。2012年社長就任以来、ツムラグループは「人的資本政策」として「"人"のツムラ」を掲げ、一貫して"人"の成長に重きをおいた経営を実践してまいりました。

2022年4月より、パーパス「一人ひとりの、生きるに、活きる。」を掲げた理念経営のもと、長期経営ビジョン「TSUMURA VISION "Cho-WA" 2031」がスタートしました。新たなビジョンにおいても、「PAD:Potential Abilities Development(潜在能力開発)」として、"人"に焦点をあてております。具体的には、「目的・価値を求心力とした"対話"により自身の潜在能力を引き出す文化を醸成する。そのうえで、世界に手本のない"漢方・中薬"ビジネスにおいて、自らが新しい道を切り拓き、誰からも信頼される"人"の集団かつ"漢方薬的組織"になる。」と明文化しています。

ツムラグループにおける各組織が"漢方薬的組織"として、まずは、それぞれの機能・役割をしっかり担います。そして、一人ひとりが能力を高め、ビジョンの実現に向けて力を発揮し、チームとしての調和をはかり大きな成果をあげます。私は、上質なコミュニケーションとしての「対話」の文化がパーパスを掲げた理念経営、ビジョン経営を牽引するエンジンと考えております。多様な視点・発想や価値観を持つ全ての社員の活躍と成長を実現するため、グループ全体で「ダイバーシティ&インクルージョン」を推進してまいります。

また、社内人財養成機関である「ツムラアカデミー」を中心に、パーパス・理念浸透やクオリティーカルチャー醸成を進め、一人ひとりの「人間性・人間力」を高めることを重視しています。役職員全員が、論語などの古典に学び、心を修養し、人間がいかにあるべきかを深く考え、人間性を高める不断の努力を続けてまいります。

ツムラグループは、「組織・人的資本」こそが、企業・事業価値を創造する源泉であるとして、以下に示す「組織・人的資本政策」を明らかにし、長期的な視点からパーパスを掲げた理念経営を支える組織を開発し、人財を養成してまいります。

代表取締役社長CEO

加藤照和

1. 目指すべき人財像

合言葉は「明るく、正しく、逞しく」誰からも信頼される人格の形成

私たちは「志・情熱」「使命感」「プロフェッショナル」「自立」「利他」の5つの精神(気構え)を持った人財を目指しています。

「志」とは心の持ち方です。自分が本当に成し遂げなければならないものを絶対に見失わないということです。「高い志」を持って仕事に取り組むことにより、ビジョンの実現に向けた高い壁を突破していきます。
そのためには、大きなエネルギーが必要です。エネルギーの根源は、私たち一人ひとりの胸の中にある「志・情熱」です。この「志・情熱」を決して失ってはなりません。2つ目は、「使命感」です。自分にしかできないことが必ずあるはずです。「使命感」を持っている人は強く生きることができます。3つ目は、「プロフェッショナル」です。私たちは、世界に手本のない漢方ビジネスで、自ら道を開拓し進めていく、プロであるという自覚を強く持つことが大切です。誰もが認める高い専門性や技術を身に付けるために、絶え間ない自己研鑽が必要です。4つ目は「自立」です。決して受け身ではなく、自ら考えて、能動的に発言や行動することによって、皆を「明るい」方向へ導くことができます。最後の5つ目は、「利他」です。自分を忘れて他人のために尽くすことを意味する「忘己利他」のことです。相手のことを思いやり、尽くすことができれば、「正しく」素晴らしい人物となります。日本の伝統医学である漢方医学に携わる者として、目指したい究極です。

2. 目指すべき組織像

私たちは、世界に手本のない"漢方・中薬"ビジネスにおいて、自らが新しい道を切り拓き、誰からも信頼される"人"の集団かつ"漢方薬的組織"を目指しています。

生薬にはそれぞれに多くの成分があり、薬能を有し薬理作用が認められています。言い換えれば、個々に力があり、個性があるということです。
私たちは組織の在り方を、この生薬=部門・人、漢方製剤=会社・部門とみなし、"漢方薬的組織"の調和こそが目指すべき人財像・組織像であると固く信じています。すなわち、「会社という漢方薬は、それぞれの独立機能を有する部門という生薬で構成され、その・調和・協業を図る中でベクトルを合わせ、大きな成果を生み出す。また、部門という漢方薬は、一人ひとり異なる力を有する、"人"という生薬で構成され、役割と権限委譲のなかで調和をはかり、部門の目標を達成する」というのが、ツムラグループの組織の在り方であると考えています。

3. 目指すべき企業文化

私たちは、目的・価値を求心力とした"対話"により自身の潜在能力を引き出す企業文化を目指しています。
ツムラグループが有する人的資本には、まだまだ大きな"潜在力"があります。一人ひとりが持っている可能性、つまり"潜在力"に自ら気づき、その力を余すことなく引き出すために「上質なコミュニケーション」を推進しています。
「上質なコミュニケーション」とは、目的・価値を求心力とした対話です。目的や価値に向かって、ツムラグループの各職場では対話が繰り返されます。
すると、理念やビジョンに共感した集団が生まれます。その集団の一人ひとりが、自らの役割に使命感をもって働き、"漢方薬的組織"として大きな成果をあげます。成果とは、お客様、社会そして、地球環境にとってよりよい変化をもたらすことです。
上質なコミュニケーションとしての「対話」の文化こそが、当社独自の「7つの資本」による価値創造サイクルを回し続けるエンジンとなります。

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