中国における生薬の栽培化研究について協力協議書を締結
2001年06月01日
  • ニュースリリース

 株式会社ツムラ(本社:東京、社長:風間八左衛門)では、漢方薬の汎用生薬である甘草、麻黄の栽培研究について、6月5日(火)、中国医薬保健品進出口総公司との間で協力協議書を締結しました。

甘草と麻黄は、日本で使用されている漢方処方に幅広く使用されている生薬で、現在はその大部分を中国からの輸入に頼っています。甘草はその根が医薬品原料としてだけではなく、甘味料など食品添加物としても利用されていることから、必要量が1990年代前半まで拡大の一途をたどっていました。甘草はそのほとんどを野生資源に依存しているため、需要の増大に伴う乱獲から草原破壊、砂漠化といった環境問題が発生しています。
また麻黄については、乱獲による砂漠化を防止する意味合いのほか、覚醒剤の原料として使用される可能性が懸念されているため、現在、この2種類の生薬については輸出規制などの政策がとられています。
そこで当社は、中国における甘草と麻黄の栽培化研究について、中国医薬保健品進出口総公司と協力協議書を締結したものです。また、栽培化のみならず野生資源の計画的・持続的利用のモデル地域を中国側と共同で確立することも目指していきます。この契約によって得られた成果は、広く中国全土に普及させる予定です。
当社は、これからも地球環境に配慮しつつ、高品質な漢方製剤を安定的に供給できるよう、最善の方法を検討し、実行してまいります。

【参考】
協力内容:①グリチルリチン酸の高含量化を目指した甘草の栽培研究の実施。
       ②高品質な甘草の生産研究のための実験圃場確保。
       ③野生甘草の計画採取地の確保。
       ④麻黄栽培基地の確保。

締結先 :中国医薬保健品進出口総公司

協議期間:平成13年度から平成22年度までの10年間

お問合せ先

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