株式会社ツムラ(本社:東京、社長:風間八左衛門)は、医薬品の新たな物流拠点として「西日本物流センター」を兵庫県加西市に建設するにあたり、本日、現地(加西南産業団地)にて起工式を行いました。
起工式には、柏原正之加西市長、有本秀昭兵庫県土地開発公社理事長らが出席されました。
当社の主力製品である医療用漢方製剤は、「漢方医学の普及」を命題とした活動を背景として、販売数量が増加しています。その結果、既存の静岡配送センターでは、出荷能力を超えることが懸念されます。また、立地条件から西日本エリアへの配送に時間がかかる等、サービス面での課題があります。
上記課題への対応を主な目的として物流拠点の候補地を探した結果、高速道路ネットワークが充実していること、「健康福祉都市」を宣言している同市と製薬企業である当社の理念が合致したこと等が決め手となり、同市への進出を決定しました。
西日本物流センターの出荷能力は、現在、西日本を担当している静岡配送センターの約1.7倍を計画しています。また、配送エリアは、富山県、岐阜県および愛知県以西になり、24時間以内に配送可能な地域が、現在の広島県から熊本県、大分県にまで広がり、需要の大きい大阪地区へは当日配送も可能となります。西日本物流センターの稼動とともに、静岡配送センターにおける医薬品の物流機能を同センターに移管し、茨城配送センターとあわせて東西2拠点体制とします。
なお、医療用漢方製剤の販売数量増加に対応するため、新たな生産拠点として、現在、中国・上海に工場を建設しています。
(完成イメージ)
<漢方医学の普及>
当社は、「漢方医学の普及」を命題とした営業施策を展開しています。
具体的には、まず臨床医に対する漢方セミナーを全国で開催し、漢方治療を積極的に取り入れてもらっています。また、大学医学部、医科大学における漢方医学教育の支援を行っており、その結果、全国にある80の大学のうち、漢方医学教育を実施あるいは実施を予定している大学数は79大学に及んでいます。さらに、一般市民に対しても公開セミナーを開催し、漢方医学の普及に努めています。
これらの施策の結果、医療用漢方製剤の売上は拡大しています。
西日本物流センター概要
1.目的
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①医療用医薬品の販売数量増加への対応 ②納品までの時間短縮 ③自然災害を考慮した集積地のリスク分散 ④製品の保管・出荷品質の向上 |
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2.所在地
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兵庫県加西市網引町加西南産業団地 |
3.面積
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・敷地面積:約15,000平方メートル(約4,000坪)
・建築面積:約11,000平方メートル(約3,300坪) |
4.業務内容
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医薬品(医療用および一般用)の在庫、出庫等の物流管理 |
5.総工費
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約20億円 |
6.今後の予定
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着工 平成15年4月 竣工 平成16年春(予定) |
西日本物流センター設備概要
1.全体コンセプト | 自動化設備とIT技術を活用して、医薬品の出荷を保障するフレキシブルな物流センターとする。 | ||||||||
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2.自動倉庫 |
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3.詰合せピッキングエリア |
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4.仕分けエリア |
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配送エリア
メリット
・西日本物流センターの出荷能力は、現在、西日本を担当している静岡配送センターの約1.7倍を計画している。
・配送エリアは、富山県、岐阜県および愛知県以西になり、24時間以内に配送可能な地域が、現在の広島県から熊本県、大分県にまで広がり、需要の大きい大阪地区へは当日配送も可能となる。
・工場と物流拠点が静岡県に集中しているため、自然災害等のリスクが分散できる。