秋分 初候
雷乃声を収む(かみなりこえをおさむ)
9月22日〜9月27日頃

秋分の初候「雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)」は、春分の末候「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」と対になっている七十二候です。
次々にやってくる台風の季節が終わり、暑さも遠のいて、ひんやりした空気が流れ始めます。金木犀のふんわりと甘い香りが漂い、真っ赤な彼岸花が咲き出します。
「爽やか」という言葉は本来、秋の季語。空気が乾燥し、冷ややかで心地よいことをさし、爽気(しゅうき)、秋爽(しゅうそう)、爽籟(そうらい)など、さまざまな季語があります。
昔から雷が多い年は豊作になるとされてきました。雷という字も「雨に田んぼ」で、かみなりという読みの語源は「神鳴り」です。そんな神鳴りの季節も終わり、いよいよ稲刈りの季節。中秋の名月を迎え、虫の音も涼やかに聴こえます。