小暑 初候
温風至る(あつかぜいたる)
7月7日〜7月11日頃

「温風至」は、いよいよ梅雨明けです。七十二候では「温風」と書いて「あつかぜ」と読ませているように、実際には熱風です。朝から気温が上がり、じりじりと太陽が照りつける中で、セミたちが一斉に鳴き出します。いよいよ本格的な夏の始まり。梅干しはこの晴天続きの頃に天日干しして完成します。
梅雨の頃、重たい雲が垂れ込める湿った南風を黒南風(くろはえ)といいますが、梅雨が明け、空がすっかり明るくなった頃には、白南風(しらはえ)と名を変えます。青い空にぷかぷかと浮かぶ白い綿雲。雲の峰とも呼ばれる入道雲。伸び始めた青田の上をざわざわと風が走り、波のようにみえるので青田波、その風を青田風といいます。
梅雨明けの目安とされる花は百日紅(さるすべり)。百日紅は梅雨明けから秋の初めまで、百日間、咲き続けることから、この名があります。暑中見舞いを出すのは、小暑から大暑までの約30日間。立秋を過ぎると、残暑見舞いとします。