小雪 次候
朔風払葉(さくふうはをはらう)
11月27日〜12月1日頃
色鮮やかに燃えていた紅葉も、やがてはらはらと散り始める頃。
「朔風」は北からくる冷たい風、いわゆる木枯らしのこと。冬の季語でもあります。冷たい木枯らしが木々の葉を払い始めるこの季節は、じつは大地がもっともにぎやかになる季節でもあります。
大地に降りた木の葉が風で吹き寄せられる様子を、日本人は「吹き寄せ」と呼んで、愛しんできました。さまざまな色や形の木の葉が混ざり合って集まるその姿は、自然界の豊かさの象徴でもあります。
一枚として同じものがない落ち葉は、無限の色の宝庫です。青朽葉(あおくちば)、赤朽葉(あかくちば)、黄朽葉(きくちば)、薄朽葉(うすくちば)、濃朽葉(こいくちば)。かつては「朽葉四十八色(くちばしじゅうはっしょく)」といわれるほど、その微妙な色の違いが認識されていました。
「吹き寄せご飯」は、もみじ型に抜いたニンジンや銀杏など、赤や黄色の食材を使って、落ち葉や木の実が集まる様子に見立てた炊き込みご飯。料亭では煮物や椀ものに「吹き寄せ」が表現されることもあり、季節を愛でる日本の食文化が色濃く反映された料理ともいえます。
初冬の大地は一年でもっともにぎやかな季節。日々変わっていく足元の色を存分に楽しみましょう。降り積もった落ち葉の中をザクザクと歩くのも楽しいものです。
映像で観る季節の移り変わり ―生きる、72の季節―
※二十四節気七十二候にはさまざまな解釈があり、時期や季節を表す名称が異なる場合があります。

