清明 初候
玄鳥至る(つばめきたる)
4月4日〜4月8日頃

ツバメは日照時間の長さを感知して渡りを開始するため、天候や気温に左右されず、毎年、同じ頃にやってきます。日本ではちょうど桜が満開を迎え、花びらが散り出した頃に、ツバメの姿を見かけるようになるため、「桜に燕」は江戸時代にしばしば描かれてきた組み合わせです。
ツバメは到着すると休むこともなく巣作りを始め、古巣があればわずか1〜2日で修復を終え、すぐに産卵の準備に入ります。古巣がなくなっていたり、他のつがいに占有されていた場合は、先に着いたオスが巣のあった場所の近くでメスの到着を待ちます。そしてどうするかを話し合い、力を合わせて新たな巣を作り始めます。小鳥たちの多くは毎年、新たな巣を作りますが、ツバメの巣は修復可能な、頑丈な作りになっています。
ツバメが巣を作る頃、日本列島にはしとしとと雨が降ります。ツバメに必要なのは枯れ草と泥。順当に降る春の雨がツバメの巣作りには大事な条件になります。