立春 末候

魚氷に上る(うおこおりにあがる)

2月14日〜2月18日頃

氷が解け、魚たちの様子が見えるようになる頃

冬の間、水底にじっと身をひそめていた池や川の魚たちは春を感じると、様子を伺うように水面近くに上がってきます。魚にとって1度の差は、人間の5度に匹敵するそうです。早春はまだ寒く、寒暖の差も激しいため、あたたかい日には上がってきて、寒い日にはまた潜ってじっとしています。氷が張る日もあれば、解ける日もある。「魚上氷」は、そんな季節をあらわしています。

水がぬるんでくると、人はなんとなく水をのぞきこんでみたくなるものですし、生きものの様子にも自然に目がいきます。水辺にはマガモやコガモ、オナガガモなど、水鳥たちがいきいきと泳いでいます。秋には地味な色合いだった水鳥たちも、いつの間にか華やかな繁殖羽に変わり、オスとメスの違いがよくわかるようになっています。もうすぐ北へ帰っていく水鳥たち、少し動き始めた魚たち。

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